お子さんが不登校やひきこもりの時、先が見えない絶望感でいっぱいになっていませんか?私がそうでした。
今だから言えること。それは、モノ作りは脳を動かし、感性を磨き、気になるお店は、インスピレーションを呼ぶきっかけになるということです。
自分で考えてワクワクできれば、再び社会へ出ていくエネルギーがわきます。
モノ作りを通じて、子どもが未来へ一歩踏み出せる理由や、親としての考え方をお伝えしていきます。
一歩の行動が始まるまで

今から10年以上も前のこと。息子が中学生の時でした。
夫の駐在で家族全員が移住していました。勉強に部活に意欲的に頑張っていた息子が、ある日突然倒れました。
その理由と、そこからどう立ち直っていったのか、こちらの投稿で書いています。

元気だった息子が、別人のようになってしまい、私は原因や対策を求めてパニックになりました。
根本的な原因は自信がなくなったこと、その自信は親が言葉で入れることができる、という学びを得て、実践していきました。
そして、教わったように息子の良さをシャワーのように伝えていきました。
すると、自分に絶望して部屋に閉じこもっていた息子が、ある日つぶやきました。
お菓子を焼きたい。
あの時の感動を今でも忘れません。
動けなかった息子に、一筋の光が差し込んだのです。
日本人がいない学校で、たった一人で頑張り続けていた息子は、自信を使い果たした状態だったのです。
言葉をかけ続けた結果、私の想いが少し届き始めたのでしょう。

上記の関連記事に書いたように、お菓子作りは奇跡をよびました。
何もできなくなっていた時にわいてきたのは、こんな力でした。
- 集中力
- 体力
- レシピを検索しようという意欲
- 焼き上げた達成感
- ワクワク感など
他にもはかり知れない多くの力、生きる上で大切な力をよびおこしたのです。
私がお菓子やパンを作る習慣が全く無いのに、息子が初めて作るクッキー、ケーキ、ロールケーキ、ピザ、山型パン、くるみパンなどは、
どれもとびきり美味しく、几帳面に作り上げる息子の性格が、美味しさをひきだしたのだと思います。
手仕事は脳を動かす ~工作を始める
お菓子作りの次は工作へ
お菓子作りを通じて言葉がけもすすみ、自信がたまっていった息子が次に言ったことは、
ホームセンターに行きたい
でした。

早速連れて行くと、、、
店の中にひしめく、たくさんの道具や工具。様々な板や細い棒。
どんなものを作ろうか。店の工具や材料から、インスピレーションがわいていきます。
電動のこぎりや、たくさんの木工道具を買い込んで帰宅すると、一心不乱に工作を始めました。
勉強にはなかなか向かえません。でも、
何やら自分で設計した工作に取り組んでいるらしく、部屋から電動のこぎりの音が連日響いていました。
きっと全てを忘れて集中できること、自分で考えること、イメージできることに、自分なりの楽しさがでてきたのだと思います。
後に高校へ入学後、高校の技術の時間で作り上げた課題では、我々親にはとても思いつかない緻密なものを作り上げていました。
あの時孤独に、
自分をもう一度試したい
という思いに突き動かされてやっていたお菓子作りやモノ作り。
その時の向き合い方が、息子の新たな力になっていったのだと思います。
工作にはどんな力がある?

工作も、お菓子作りと同じです。
- 仕上がりを想像する
- 何を作るか創造する
- 材料を丁寧に測る
- 組み立てる
- デザインを考える
頭を使い、集中力が増し、イメージをしてワクワクする。
感性も磨かれていきます。
思う存分、お菓子作りやモノ作りに没頭したあと、息子は進学のための準備に、少しずつ少しずつ、とりかかっていきました。
高校進学へ

自信を少しずつためた息子は、
もう一度自分を試したい!
そんな魂の叫びのように、新しい高校へ飛び込んでいきました。積極的に交流をはかり、挑戦していきました。
工作やモノ作りは、新しい環境に飛び込む自信を授けてくれました。
動き出すのにどれだけ時間がかかるか

不登校やひきこもりになっている時、言葉がけで自信がたまるまでにどれだけ時間がかかるのか。
それは親がかけた言葉の量や質、そのほか様々な背景があるので一概には言えません。
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- どれだけ継続したか
- どれだけ多く言葉をかけたか
- 今までの親子の信頼関係
- その時の子どもの状態
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でも、使い切った自信を入れられるのは、親しかいません。
逆に親だからできることで、心の土台を作り直せば、あとは自分で羽ばたいていけます。
あきらめずに、コツコツ自信を入れていきましょう。
進路に直接つながらなくてもOK

お菓子作りや工作、モノ作りが即、進路につながらない、などと心配する必要はありません。
思いもかけない自分の力を発見して、その道へ進んでもいいですが、
一番の目的は、
お菓子作りやモノ作りで見えた、たくさんの力があると子供が自信をもつことなのです。
そして、お菓子作りやモノ作りで見えた力は、
勉強にも生きる力にもつながる、本当に大切なことばかりです。
集中力、判断力、先を読む力、イメージする力、準備する力などなど。
それらを伝えていくことで、子どもに自信の柱が立っていきます。
親は自信という杭を打つ役割りなのです。
将来への期待、操作、は一切せず、
創造力やインスピレーションが生まれればいいのです。
それがそのうち、
生きる力につながるから。
直感がおりてくるから。

まずはお子さんが
- 好きなこと、得意なこと
- 行ってみようかな、と思う店。
を一緒に話し合ってみましょう。
もし全く動けなかったら、まずはひたすら言葉のシャワーをかけましょう。
コップに自信の水がひたひたとたまってこれば、一歩の行動が始まります。
好きなお店には夢があります。会話の糸口としても、お子様のインスピレーションにも、ぜひおススメです。
お子さんに力が戻り、以前よりも自信に満ちて歩き出す日はもうすぐです。
ご相談、体験レッスンはお気軽にお問い合わせください。お子さんに合わせた強みをお伝えしていきます。