「焦り」を「信じる力」に変える:親の心の整え方
子どもの変化を急ぐ気持ちを抑え、信じて見守るための親自身の心の整え方を紹介します。親が焦りを手放し、子どものペースを尊重することで、信頼関係が深まり、子どもが心を開きやすくなります。
「信じることの難しさ」と「信じられる未来」
「子どもを信じましょう」という言葉をよく見かけます。もちろんそうなのですが、絶望でパニックに陥っている親にとって、信じることがどれだけ難しいか、経験者の私には痛いほど分かるのです。
その後、子どもが持っている力に注目した言葉がけを学び、子どもの力を伝えることで、子ども達は大きく変貌しました。自分を信じ、希望をもって自分の道を探し始めています。
振り返って言えることですが、力を日々探し、伝えていくこと。そして持っている力がどう生きる力に変わるのか、当時知っていたら、変わり果てた子供たちの未来を信じることができたと思うのです。
持っている力をどう未来に展開できるのか。関連記事で順次ご紹介していきます。
「共感の言葉」が子どもの心を開く
共感の言葉は、よくある教科書通りでなくてもいいのです。何か愚痴を言ったら一緒に怒る、面白いことを言ったら一緒に笑う、愚痴や気づきにも大きくあいづちをうつ。これだけでも十分自信がたまっていきます。
たとえ原因など何も話さなくても、そっと好きなお菓子とお茶をそえてあげるだけでも十分です。自分でも原因がわからず、また、理由は複合的なことが多いからです。また、学校だけではなく、家庭の状況も原因の一つということも多くあります。
そして決して忘れてはいけないことは、
・途中で子どもの話を遮らないこと。
・アドバイスは最小限にとどめること。
・うまくいっている例や、自己啓発の記事などもすすめないこと。(私の失敗から)
・原因を追究しないこと。
疲れ切った子供の心を疲れさせる代わりに、自信を入れましょう。自信を入れられるのは、親しかいません。親だからできることです。
親の「見守り力」を高める:適切な距離感の取り方
問い詰めない、共感する、自信を入れる。その上で、子どもの自立を促すためには、親が適切な距離感を保ちつつ見守ることが重要です。
過度な干渉、先回りをさけ、本人の気づきを大切にすること。
ゲームのやりたい放題、生活を荒れ放題にさせることとは違います。ゲームへの依存は考える力を無くします。勉強には向かえなくても、子ども本来の力を引き出すために、子どもが好きだったこと、絵、音楽、パソコンいじり、モノ作りなどを一緒に思い出しましょう。
決して無理強いはせず、お店に行けたら一緒に行くなど、ゆっくり時間をとりながら見守りましょう。私は親としてできることをした上で、見守りましょうというスタンスです。
「共通の話題」で築く信頼関係:子どもの興味に寄り添う
子どもの興味や趣味に関心を持ち、コミュニケーションを深めて信頼関係を築きます。好きなこと、好きだったこと、頑張ったこと。そこには子どもの未来へのヒントがあります。共通の話題があることで、子どもは安心感を得て、親との信頼関係が強化されます。
たとえ話さなくてもOK. 存在を嬉しい、子どもの力を日々伝えていくことで、一歩踏み出す直感がおりてきます。直感や一歩踏み出すためには、親子の信頼関係という土台が一番大切なのです。
第三者の目から子どもの強みを知る
子どもの良さが分からない、強みが分からない。変化が分からない。渦中にいるとそんなお悩みもあることでしょう。私は生徒さんのお話を伺いながら、お子さんの良さや強み、それが将来どう展開できるのか、お伝えしていきます。
合わせて親御様の強みも伝えていきます。親御様に自信が入れば、お子さんに自信が伝播するからです。私たち親に自信がなければ、子どもに自信を入れられません。
我が家の10年を振り返ると、ひきこもりや不登校で葛藤の日々でしたが、子ども達がもっていた普通と思われた良さが、社会に出てから大きな強みとなることがわかってきました。
今なら、人それぞれが持っている力や良さが、どう生きる力に展開できるのかが分かります。不登校、ひきこもりは、自分の強みを理解して社会に出る前に心の土台を築き直す、大きなチャンスなのです。
元気だったころに戻るというより、土台を築き直して超えていく、というイメージです。年齢は関係ありません。いつからでも再スタートです。お気軽にお問い合わせください。