人に喜ばれることは自信になる
ひきこもりになると解決策はあるのか、本人も家族も途方に暮れます。結局ひきこもり克服の突破口は、好きなことでした。中でもダンスの力は非常に大きく、人に教えて上手くなれば喜ばれ、教える立場はリーダーとなります。人の役に立つという喜びは人から受けた傷を癒し、人へのトラウマを消す力がありました。
引きこもり中は勉強に手がつかない
娘の人への恐怖、トラウマは重症で、勉強に向かえない日々が続きました。代わりにやっていたのは自己啓発の読書、写経、なぜか韓国語の写経、そして私に隠れてK-POPや韓国ドラマを見ていました。そんなことばかり見て、と私はイライラしていましたが、そこで覚えたダンスが後々娘の自信を大きく増やすきっかけになるとは想像できませんでした。
ひきこもり中の紆余曲折を経て、自信を少しずつためていった娘は、「いつまでもこうしてはいられない、人にやっぱり会いたい」魂の叫びのように、勇気を振り絞って大学へ進学しました。
何とか自分を変えたい、人に会いたい。そんな願いも強くなり、K-POPを踊れる、ダンス部に入りました。
なんせ引きこもり中、ダンスはたっぷり視聴しています。だからいつのまにか、ダンスが得意になっていました。得意であれば周りの学生が教えて!と集まります。教えてあげれば先生と生徒、という関係ができあがります。
しかもキャンパスで発表会をしょっちゅう開く、となると、ステージ上でたくさんの学生の歓声をあびます。ちょっとした有名人にもなりました。
- 人に教える
- ステージで人前に立つ
- 歓声を浴びる
一つ一つが自信をためる、大きな大きなチャンスとなりました。人への恐怖心、猜疑心などで一杯だった娘も、少しずつ、ほぐれていき、ダンスを人に教え、得意の料理で人を集め、人に喜ばれて自信がたまっていきました。
得意なことで対人恐怖を乗り越える
コミュニケーションが今まで苦手だったとしても、ダンスが得意ならば人に教えることで、人との接点をうまく作り始めることができます。ダンス以外でも得意なことは全て同じ。
自分が得意なことを、それを必要とする人に教えてあげて喜ばれる。これは生き抜く力に直結します。人に喜ばれると、大きな自信がたまるからです。そんな目でお子さんのお宝探しをしたら、見えなかった良さがきっと見えてきます。自信をためる方法はたくさんある。
もし今まったく動けなくても、お子さんの良さを伝え続けて自信をためれば好きなことを磨く行動が出てきます。チャンスはそこから広がります。必ず突破口はあります。お子さんの宝探しを始めましょう。