【大学受験】続 親の本気度が届く時 

とうとう、試験当日の朝になりました。前日も全く力が出ず、暗澹とした気持ちで朝を迎えました。どんな表情で部屋から出てくるかしら。憂鬱な気持ちでドアを開けた瞬間、

「夜中、頭に急にエネルギーがでてきて、動き出したんだ!」そう興奮気味に伝えた息子。驚きました。何が起こったのか分からないけど、とにかく良かった!今までどんなに勉強をやっていなかろうと、試験会場に行けば、可能性はゼロではないのです。やるだけやった、そんな経験も人生には必要、そう思いながら、ひたすら願う気持ちで、息子の後ろ姿を遠くから見送っていきました。

目次

空を見上げる姿に成長を感じる

試験会場までの交差点で息子に追いついた時、息子は空を見上げました。「今日は空が青いなあ」

驚きました。本当ならば、絶望感で一杯なはず。なんせ、殆ど準備ができていないのです。うなだれて足元を見ながらトボトボと歩いてもおかしくない状況です。「空を眺める余裕がある」~すべき、と自分を厳しく追い込んでいた昔からは、大きく変わった息子がいました。

その姿に、息子の成長を感じました。ひょっとして、奇跡が起こるかもしれない。会場に入っていく後ろ姿を見送り、風が吹きますように、そっと祈りました。それしかできることはありません。

可能性は必ずある

長い試験の日が終わりました。息子は打って変わって嬉しそうに帰ってきました。なんと! 息子に合う問題ばかりが出たらしい。なんとか最後まで解けたのです。記憶よりも、思考を問われる問題が多かったからか、過去の積み上げがなくても乗り切れる科目が多くあったのでした。ただ、ようやく動き始めた頭も、途中からひどい睡魔が襲ったのだと言いました。思考が完全に止まった。まずい、これで全て終わってしまう万事休す

浮かんだ私の顔

その時息子の頭に浮かんだのは、逃げるな!と向き合った私の顔でした。このままやめたら親に申し訳が無い。そう思った息子は、休み時間にドラッグストアにダッシュしました。ありったけの健康ドリンク、カフェインドリンクをかき集め、浴びるように飲み干しました。

そして、頭がまた動かなくならないよう、必死で、力のすべてをたたき出しました。会場を出て、私にそんな話をしました。息子は晴れやかな表情をしていました。

やるだけやった。悔いはない。爽やかな息子の表情に、あの時、「逃げるな!」と言ってよかった。結果はどうであれ、親の本気度を伝えてよかったと、心底思いました。普段、どれだけそっぽを向いていても、いざ、ここが勝負時、断崖絶壁に立たされた、と思う時、親の本気度、真剣さを思い出すことがある。そう思いました。   

そして、恐怖の合格発表の日がやってきました。結果は、、、

なんと桜が咲いたのです。

人生、何が起きるか分かりません。

試練に立ち向かうと財産になる

絶対いける、と思っても、結果が出ない時もある。今までさんざん辛酸をなめた人生だったから、この日だけ、息子には風が吹いた、のかもしれません。また一つ、大きな試練を乗り越えました。乗り越えたことは、今後大きく財産になるでしょう。

いつも味方だよ、応援しているよ、そんな日頃の姿勢があれば、土壇場の親の本気度が効いてくる。ただのヒステリックな怒りとは思われない。息子の人生を思うからこその真剣な想いは子供にきっと届きます。

言葉にはそんな力があるのだと、息子の大きな賭けで深く深く身に沁みました。合格が人生のすべてではないし、不合格になったからこそ、後の人生に逆にバネになることもある。何が正解なのか、それこそ人生の終わりまで分からないことです。でも、親としてできることがある。日頃の応援と人生の転機には本気度を伝えること。それが、思春期から大人になっていく子供にできる、親の役割りだと思います。

どんなお子様にも、輝く未来が開けますように。

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