子供が勉強しない、やる気がない、夢がない、どうせ、ムリってすぐ言う。思春期の対処法、ほとほと手をやくことがありませんか?思春期は自分の将来、進路を考えて、自分には無理、夢が思い浮かばない。など自分自身への否定のオンパレードになりがちです。ただでさえ自分自身に自信が無い時に、勉強しなさい、とばかり言われたら、余計にエネルギーがなくなってしまいます。不登校、ひきこもりにつながります。そこで発想を変えるきっかけの一つが本屋なのです。
自信を減らす言葉の代わりに、親の発想一つで言葉が変わり、自信を入れることができます。カギはだれにでもあった「好きなコト」です。
やる気を引き出す「好きなことリスト」
顔を見れば「勉強しなさい」と言う代わりに、お子さんの今までをちょっと振り返ってみましょう。お子さんは何が好きでしたか? 10数年生きてきて、何かしら好きだったコトがあるはずです。勉強という狭い世界で点数や順番に追いまくられていると、元来持っていた感性、ワクワク感が消えていきます。そこをもう一度よみがえらせることが、お子さんの本来の力を引き出し、大きな成長につながります。
- 読書
- 音楽・楽器
- お菓子作り・料理
- ダンス
- 語学・洋楽
- 旅行
- 手仕事・工作
- 手芸
- ゲームボード・パズルなどなど
これらは思考を活性化させ、自分が好きなコトでワクワク感が増し、自分を生かす柱を立てることができます。それと比べてオンラインのゲームなどはうまくオンオフのけじめが出来ている時はいいのですが、不登校やひきこもりの時には思考が止まり、ゲーム依存症から抜け出しにくくなり、いい言葉かけも響かなくなるので要注意です。
本屋での出会いが世界を変える
以前ある方に教えて頂いたお話で、特に印象的だったこと。それが、本屋さんのことでした。
本屋へ入る時にね、「今の私にぴったりの本を教えてください。」そう心でお願いして本屋へ入るの。目にとまった言葉、本、それがヒントになることがあるから。おすすめよ
今もそのお話が、時折頭をよぎります。アマゾンでおすすめが自動で出てくる機能も、レビューがずらり一覧で見れる機能も、どれも素晴らしい。でも、書店で目にとまったタイトル、手に取って何気なく開いたページにあった言葉、思ってもみなかったジャンルが目にとまる。「そうだ、これが好きだったんだ。こんな分野見てみよう、調べてみよう。」
それが後々自分の将来の、大きなヒントになることがある。自分の直感、ひらめき、感性。そんなアンテナが本屋で働きだすから。自分が好きなこと、好きだったことを本屋で思い出すかもしれません。
毎日テストや部活に追われて、勉強ってなんの意味があるの?将来にどう役立つの?よほど教科書の世界が好きな子、点数の競争に燃える子以外は、やる意味を見失っていきます。そんな時に、たった一冊の出会いが直感を引き出すことがあります。
本屋へ行く。それだけでも一歩の行動です。「たまには本屋にでも行ってぶらぶらしてみたら?何か目に止まったら、今の自分にヒントになるかもしれないよ。」疲れ切っている子供へ、そんな一言をそっとかけてみてもいいのです。勉強法にもヒントが見つかるかもしれない。「帰りにカフェにでも行ってゆっくりしてきてもいいね」そんないたわりでもいいのです。「本屋なんか行かねーよ」そんな憎まれ口が返ってきても、心の中では、「なるほど、それもいいかもしれない。」と頭の隅にアンテナが立つことでしょう。すぐに行動につながらなくても、あくまでも種まきでいいのです。
不登校・ひきこもり~ 本との出会いが未来を拓く
不登校、ひきこもりの状態は、特に自分を見失っている、将来に希望を持てない、という状態です。逆に、自分に希望をもつこと、可能性を見出すことが、ひきこもり克服のための、大きな一歩です。様々な分野が並んでいる、知識のデパートともいえる本屋へ足を踏み入れ、何か直感がおりてきたらそれは突破口になります。
不登校、ひきこもりの場合は、思考もやる気も止まっています。本屋へ行く、ということもなかなか難しいでしょう。だから、毎日の声かけで、まずは自信を入れること。自分にも何かできる、そんな希望が少し見えてきたら、一歩の行動が始まります。そんな時、本屋で自分の好きな分野を思い出せれば大きな一歩となります。
進路を考えるコツ 親ができること
本屋で直接進路につながるものが見つからなくてもいいのです。お菓子作り、料理の本。要は好きなコトでワクワクすればいい。その感性がよみがえれば、進路につながる分野も見つけやすくなります。パソコンなど機械系が好きかもしれません。プログラミング、パソコンソフトの世界に何か惹かれるかもしれません。投資で稼ぎたい、お金持ちになりたい!そんな欲も立派な力の原動力となります。カメラの世界。カメラ一つで動画も写真も自分を表現することができます。表現するスキルは、社会人となった時、会社で大変重宝されます。ひきこもりを克服した娘は、今会社で、動画スキル、表現するスキルをフルに使っています。
要はすぐに将来が見つからなくてもいい。そこに至るまでのエネルギー、ワクワク感を好きなコトでよみがえらせれば、自分の足で夢を探し始めます。その過程で親ができること。ひたすら子供が持っている力や良さを伝えること。こうするといいよ、というアドバイスは時に責めとして伝わります。手に取った一冊のタイトルから、世界が動き出す。そんな一歩を応援するのが親としてできる、すばらしい支援となります。
私達にも癒しと直感が大切
先日、ぶらりと立ち寄った本屋で見たカフェの本。私はカフェが好きなので、ふと手に取ったカフェ紹介の雑誌。美しく装丁された重厚感ある表紙や素晴らしい世界観の写真の数々。こんな世界観で自分のメディアを作れないかしら、こんな写真を撮ってみたい。こんな文章、素敵。いろんなアイデアが浮かびます。
写真一枚で心をつかむ。そんな技量があったらいいな、とか、新しい世界へのヒントが浮かびました。自分にヒントが欲しい時、子供にもヒントが欲しい時、ぶらりと立ち寄る本屋が新しい道へのきっかけになることがあります。
思春期、20代はこれからの人生に悩むとき。お子さんがちょっと行き詰っているな、私も疲れたな、そんな時に、新しいアイデアをもらえる本屋への一歩。好きなこと、好きだったこと、新しい世界への一歩。自分が好きな本やを探し、ワクワク感と感性をよみがえらせましょう。
急がば回れ。お子さんの直感から一歩が始まりますように。