コンテストの後は娘と二人で、モダンテラスでお食事。ほんとは来てくださった、時間の許す方と一緒にいきたかったけど、終演後の動きが読めなくて、娘と二人だけの憩いを持つことに。昨夜も娘と食事してる。2日続きだけど、娘は嬉しそう。それが嬉しい。昔は
お母さんと話してるとしんどい
と言われた。娘の話を最後まで聞き切らない。どこかで自分の話にすり替えていく、それが私の常だった。話の途中でスマホを触る。そんな時娘は、
「わたし、透明人間になったみたい」「その態度は失礼だよ」
そんな呟きを漏らしてた。でも、わたしにはそう言われても、どうもピンとこなかった。何言うてんの?くらいに思ってた。倫理法人会の経営者育成委員会に入って、鸚鵡返し、うなづきなど、傾聴の姿勢を学んだ。そこから、ご縁があって、夏野美穂先生の言葉かけコーチングを受けることに。娘とのLINEのやり取りを先生に見てもらって、定期的に指導を受ける。娘にも後日、そのことは伝えて了解をもらった。
「お母さんが、わたしとのことに、ちゃんと向き合ってくれてるの、嬉しいよ」
そんな風に、寛大で、鷹揚な受け止め方をしてくれた。言葉かけコーチングの効果はびっくりするくらいすぐに出た。1ヶ月半ほどで娘と食事できることに。あれから1年、娘とは、遊園地、スーパー銭湯など定期的に出かけるようになった。娘のいいところ100書く、百の美点も贈ることができた。でも、娘は私とは会えても、私の友人がいるところには、足を向けることは躊躇っていた。
「お母さんの友達の前に出ると、その人たちに気を遣ってしまいすぎるから」
けれど今回、友人も集う、エシカリンクジャパン大会に「行ってみようかな?」と言ってくれた。すごく嬉しかった。何か、変わるチャンスかも、と。私は友人数人に、一人でくる娘が寂しくないように、娘を見かけたら、声をかけてもらえるように頼んでいた。大会当日、娘は、声をかけてくれた、友人達と一緒にランウェイ最前列に座っていた。
ランウェイからは、娘がワクワクした目で私を見つめ腕を振り回して、子供みたいな顔をして興奮しながら応援してくれてるのが見てとれた。ウォーキングとスピーチの審査終了後、私はたくさんミスをして、落ち込んでいた。すると娘のLINEが届く。
「お母さん超超よかったよ〜〜〜!!!!!!」「完璧だったよ!!」「昨日いっぱい練習したところ全部できてたよ!!」「そう!すっごくすっごく素敵だった!」「お母さんは美しかったよ!」
(昨日娘の前で、何回も練習していた)
へ?そうなの?そうなの?そうなのか!表彰式で私の名前が呼ばれると、ニコニコして手を振ってくれていた。大会終わり、娘と食事をしていると
「私のことね、お母さんの友達、みんなよく知ってたはったよ」「そしてね、お母さんの友達、みんな、お母さんのとこ、大好きだって!すっごく応援してくれてはるんやな!」
娘の無邪気な、笑顔の絶えない顔。以前は、もっと冷たい顔をしていた。諦めたような、見透かしたような目をしてこちらをみていた。私のことを「お母さん」ではなく、ずっと「母」と呼んでいた。私は、仕事が全ての優先事項だった。娘が相談しようとしても、「5分でまとめていってくれるかな」と言ったこともある。
娘は昔、21歳の時、
「私は14歳の時、初めて自分を大切だとわかった。だからその時私は生まれた。だから私を7歳の子供だと思って育てて欲しい」
と私に言った。ならば、今娘は15歳か?いや、もっと幼い、10歳くらいのあどけない顔をしている。娘がやっと、ほっとする、心許せる存在になれたのだろうか?そうなるまでに29年かかったのか?いや、長男が生まれてからなら33年か?奇しくもこれを書いてる今、今日が息子の誕生日だ。
33年経って、やっと母親になれたのか?えらい長くかかって、ほんま、ごめんね。
「今日ね、スタッフの人に”仲良し母娘(おやこ)”って言われたでしょ。あれ、嬉しかったなあ」
うん、私も嬉しいよ。
今まで心から安心できる居場所を作ってあげられなくてごめんね。お母さんも、子供の頃からそんなとこ、なかったから、わからなかったんだ。娘はとても大切な人、命を賭けても守りたい。でも、大切な人を、大切にされてるんだと、わからせてあげることを私はしてこなかった。どうしたらいいかもわからなかった。
ほんま、申し訳ない。すべてはこれからや。過去を悔いるより自分を責めるより、今できることを、勇気を持ってやって行くしかない。
”自分の生き様を、子供達に、後ろ姿として見せていく ”そう思って生きてきたけど、貴女といっぱい話して、貴女とたくさん時間を共にして、たくさん貴女と向き合って、大切な貴女に幸せを感じてもらうよ。できる努力を重ねていくよ、貴女に信じてもらえる人になるよ。
大会で、娘に温かい声かけをしてくださった皆さん、心から感謝します。娘が、知らない人の中に入っていくのはとても久しぶりでこれは本当に貴重な機会でした。祈るような気持ち。
「今日は、たくさんの人と話せて、たのしかったー」
という娘の言葉を聞いて、ほんまにほんまに嬉しかったです。こんな楽しい日に、これからも、たくさんたくさん出会って欲しいと思います。ありがとうございました!
10/13(日)のミズエシカリンクジャパンの全国大会でさらなるドラマが生まれますように!
私も、娘も、まだまだ伸び代いっぱいです!